まらやの司法書士合格ブログ

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【新企画】あなたの過去問、意味ありますか?(その2)~過去の推論対策

こんにちは。
(※資格ブログランキングも、宜しくお願い致します。)

久しぶりに、マジメな記事です(笑)

かな~り前に、肢別問題集と、通常の問題集の使い方うんぬんのご質問を頂いたので、

通常のガッツリ問題集派の僕としては、

肢別問題集では得られない、「過去問の効果」について書いてみたいと思います。

何回かに、分かれて記事を書いていきますが、

最終的には、内容的には、推論対策になると思います(笑)

もちろん、過去で出た推論問題をあ~だこ~だ言うだけでなく、

これから将来出題されるであろう推論問題を、どうやって準備するのか?

まだ、本試験で問われたことがない未出の判例が、

突然、本試験で出題されたときに、対応できるものなのか?

そのあたりにも触れたいと思います。


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ちなみに、その年の判例が、翌年の本試験で突然、問われたりもします。

例えば、民法では、最判平9.2.14の判例が、H10-16の推論で、

また、最判平9.2.25の判例が、H10-8の推論で、

それぞれ翌年に問われています。

過去に繰り返し出ている推論問題と、

突然、見たことがない判例が推論として出てくるパターンがあるかと思うのですが、

このあたりの対策方法も、分けて記事にしていこうと思います。

ネタ的には、中上級講座の内容の流出部分もありますが、

全部を流出するわけにはいかないので、

続きが気になる方は、ぜひ、中上級講座を受講して下さい(笑)

では、今回は、繰り返し出てくる推論問題を紹介してみましょう。

個人的に、最近、過去問って4年周期で、似たような問題が繰り返し出ているなぁ~なんて思うことが多いです。

来年は、H24年ですよね。

ということは、H20、H16、H12は、スジです(笑)

この流れを見てみると、なんと、H20、H16、H12のスジで出ている推論問題があります(笑)

いわゆる「相殺と差押」の論点です。

ちょっと並べてみましょう。


【H12-5】
AがBに対して金銭債権(甲債権)を,BもAに対して金銭債権(乙債権)を有し,両債権の弁済期がいずれも到来しないうちにAの債権者Cが甲債権を差し押さえた場合において,Bが乙債権を自働債権とし,甲債権を受働債権とする相殺を行うことの可否に関し,次の二つの見解がある。

第1説 Bは,乙債権の弁済期が甲債権の弁済期よりも前に到来する場合に限り,相殺をもってCに対抗することができる。

第2説 Bは,両債権の弁済期の先後を問わず,相殺をもってCに対抗することができる。
 
次のアからオまでの記述のうち,第2説の根拠として適切なものの組合せは,後記1から5までのうちどれか。

ア 弁済期にある債務の支払を怠りつつ,相殺適状に達するのを待って相殺をすることを認めることは,不誠実な債務不履行を助長することになる。

イ 甲債権を差し押さえたCが,甲債権の債権者であるAよりも有利な立場に立つべきではない。

ウ 甲債権は,Aの一般財産を構成しており,Cを始めとするAの一般債権者にとっての引当てとなっている。

エ 民法第511条は,差押え後の相殺を例外的に制限する規定であり,限定的に解釈すべきである。

オ Bは,期限の利益を放棄することができる。

1 アウ  2 アエ  3 イエ  4 イオ  5 ウオ


【H16-18】
AがBに対して甲債権を有し,BがAに対して乙債権を有していたところ,Aの債権者Cが甲債権を差し押さえた。この事例に関し,「乙債権の弁済期が甲債権の弁済期よりも後に到来する場合でも,両者の弁済期が到来すれば,Bは,乙債権を自働債権として甲債権と相殺することができる。」とする立場がある。次のアからオまでの記述のうち,この立場の根拠とならないものの組合せは,後記1から5までのうちどれか。

ア 債務不履行のあった債務者については,遅延損害金が発生することにより,利害の調整が図られている。

イ 相対立する債権を有する者は,互いに,債権を相殺によって回収することを期待しているから,その期待を保護すべきである。

ウ 民法第511条の規定を文言どおり解釈すべきである。

エ 公示のない優先弁済権を広く認めることは,差押債権者を害する結果となる。

オ 第三債務者は,差押えの当時,債務者に対し主張することができた抗弁のみを差押債権者に対抗することができる。

1 アイ  2 アオ  3 イウ  4 ウエ  5 エオ


【H20-19】
次のニつの見解は,債権が第三者により差し押さえられた場合において,被差押債権の債務者が,その債権者に対して有する反対債権を自働債権として,被差押債権と相殺することができるか否かに関するものである。

第1説 反対債権が差押え前に取得されたものであり,かつ,反対債権の弁済期が被差押債権の弁済期より先に到来する場合に限り,反対債権を自動債権として被差押債権と相殺することができる。

第2説 反対債権と被差押債権の弁済期の前後を問わず,反対債権が差押え後に取得されたものでない限り,相殺適状に達しさえすれば,反対債権を自働債権として被差押債権と相殺することができる。
 
次のアからオまでの記述のうち,「この見解」が第1説を指すものの組合せは,後記1から5までのうちどれか。

ア この見解は,他方の見解よりも,条文の文言解釈から導きやすい。

イ この見解に対しては,債務不履行を助長するとの批判がある。

ウ この見解は,他方の見解とは異なり,仮差押命令,差押命令等が発せられたときに期限の利益を喪失し、当然に相殺されるとする相殺予約の特約について,その第三者に対する効力を否定する考え方の根拠となり得る。

エ この見解は,不誠実な債務者の期待は保護に値しないことを理由とする。

オ この見解は,他方の見解よりも,相殺に対する期待を強く保護しようとするものである。

1 アイ     2 アオ     3 イウ     4 ウエ     5 エオ


こんな感じですね。

推論問題対策の1つ目としては、

過去に出た推論の肢を覚えることも有効です。

キーワードを捉えて、まとめておきましょう。

さすがに、H12-H16-H20と連続すれば、

H24の出題可能性は低いかと思いますが、

肢別問題集を中心にやっていると、このあたりの流れも見えないですし、

同じような肢が問われていることにも気づかないかもしれません。

通常のガッツリ過去問集だと、こんな感じでまとめることも可能です。

H12-H16-H20をキーワードでまとめてみよう!

≪キーワード:不誠実でもいいんです≫

(H12-5-ア)弁済期にある債務の支払を怠りつつ,相殺適状に達するのを待って相殺をすることを認めることは,不誠実な債務不履行を助長することになる。

(H16-18-ア)債務不履行のあった債務者については,遅延損害金が発生することにより,利害の調整が図られている。

(H20-19-イ)この見解に対しては,債務不履行を助長するとの批判がある。

(H20-19-エ)この見解は,不誠実な債務者の期待は保護に値しないことを理由とする。


≪キーワード:期待しています≫

(H12-5-ウ)甲債権を差し押さえたCが,甲債権の債権者であるAよりも有利な立場に立つべきではない。

(H16-18-エ)相対立する債権を有する者は,互いに,債権を相殺によって回収することを期待しているから,その期待を保護すべきである。

(H20-19-オ)この見解は,他方の見解よりも,相殺に対する期待を強く保護しようとするものである。


≪キーワード:みんなの責任財産です≫

(H12-5-ウ)甲債権は,Aの一般財産を構成しており,Cを始めとするAの一般債権者にとっての引当てとなっている。

(H16-18-エ)公示のない優先弁済権を広く認めることは,差押債権者を害する結果となる。


≪キーワード:文言が基本でしょ≫

(H12-5-エ)民法第511条は,差押え後の相殺を例外的に制限する規定であり,限定的に解釈すべきである。

(H16-18-ウ)民法第511条の規定を文言どおり解釈すべきである。

(H20-19-ア)この見解は,他方の見解よりも,条文の文言解釈から導きやすい。


≪キーワード:期限の利益を放棄できるし≫

(H12-5-オ)Bは,期限の利益を放棄することができる。


≪キーワード:抗弁を言いたいじゃん≫

(H16-18-オ)第三債務者は,差押えの当時,債務者に対し主張することができた抗弁のみを差押債権者に対抗することができる。


≪キーワード:相殺予約の特約があっても≫

(H20-19-ウ)この見解は,他方の見解とは異なり,仮差押命令,差押命令等が発せられたときに期限の利益を喪失し、当然に相殺されるとする相殺予約の特約について,その第三者に対する効力を否定する考え方の根拠となり得る。


まぁ、こんな感じです。

繰り返し推論問題として出題されている論点については、

全ての肢を比較しておくことが有効かなぁ~と思います。

4年周期で考えると、H20の推論問題としては、こんな問題も出題されています。


【H20-15】
次の二つの見解は,抵当権者が物上代位権を行使するには「差押え」が必要とされた趣旨に関するものである。

第1説 差押えは,物上代位の目的となる債権の特定性を維持するために要求される。
第2説 差押えは,物上代位による優先権の保全を図るために要求される。
 
次のアからオまでの記述のうち,「この見解」が第2説を指すものの組合せとして最も適切なものは,後記1から5までのうちどれか。

ア この見解は,差押えの主体が抵当権者自身であることを要求しないことと矛盾するものではない。

イ この見解は,物上代位は法が抵当権者に与えた政策的な権能であると考える見解を前提としている。

ウ この見解は,物上代位は抵当権が価値支配権であることから生ずる当然の効果であると考える見解を前提としている。

エ この見解は,抵当権者が物上代位の目的となる債権について優先権を有することは抵当権の登記によって公示されると考える見解を前提としている。

オ この見解は,抵当権者による差押えの前に、物上代位の目的となる債権が譲渡された場合には,抵当権者は当該債権に物上代位をすることができないとの見解に結びつく。

1 アイ     2 アエ     3 イオ     4 ウエ     5 ウオ


抵当権者が物上代位権を行使するには「差押え」が必要とされた趣旨の問題です。

この問題、学説が2つ並んでいますが、

どちらが判例の見解ですかね?

民法は、「判例の趣旨に照らし」問題が、そのほとんどをしめます。

次に出題されるときには、推論で問われるなら、判例を絡めてくる可能性は高いと思われますし、

単純に知識で問われるにしても、そのときは、判例で問われるかもしれません。

さて、判例は、どっち?(笑)

どちらも違いますね。

先取特権に関する判例が、いろいろ出ているので、

第1説なのか、第2説なのか、よく分からないところですが、

抵当権に関しては、最判平10.1.30があります。

このあたりは、H20-15の学説の他にも、第3の学説(第三債務者保護説)もあるわけですが、

判例は、びみょ~に、第3の学説と異なります(笑)

肢別問題集の話に戻りますが、

肢別問題集をやっていると、このように、学説で、まだ問われていない学説に気づかない可能性がありますし、

それが判例であるなら、

次の対策として、判例をしっかり押さえておく必要があることを見逃す恐れがあります。

当然、この後の対策として、第3の学説と判例を確認する必要があるということです。

そして現に、この部分は、今年のH23-13-エで問われています。

ガッツリ型の過去問集をやっておけば、このあたりの出題の予測はできたりするというわけです。

さて、では、今回のまとめです。

肢別問題集だと、

(1)繰り返し出題される論点の出題周期が見えにくい

(2)推論問題対策として、各肢で繰り返し問われるキーワードが把握しにくい

(3)推論問題で、問われていない学説・判例について気づかない


今回は、こんな感じでしょうか(笑)

要は、目の前の問題が解けたらいいという話ではないわけで、

来年につながる勉強をしないとダメです。

一つ、一つの肢を見て、解けた、間違えただけでなく、

今回は、これが問われているから、次は、ここが問われるかな?

なんて勉強が必要ということです。


そのためには、全体を見ないとわかりません。

こんな感じで、続きは、次回にしましょう(笑)

今回の記事は、過去の推論問題のお話でしたが、

これから出題される未出の推論問題をどのように対策していけばいいのか、

何が出題されるのか?推論問題の予測ができるのか?も含めて、

話を続けて行こうと思います。

以上です。


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[ 2011/12/09 17:34 ] ブログ復活後の雑談 | TB(-) | CM(-)
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Author:まらや

TAC/Wセミナーで,なんば校で,『上級(総合)本科生』,『20ヵ月(総合)コース』を担当しています。

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