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まらやの司法書士合格ブログ

TAC/Wセミナー(なんば校)で司法書士講座を担当しています。ブログ開設から9年目に突入!受験生時代と変わらず、宜しくお願い致します!

会社法322条2項の定款の定めは登記事項か?

こんにちは。

突然ですが…会社法です(笑)

昨日…「会社法322条2項の定款の定め」が登記事項なのかどうか…悩んでました。

他の受験生の方や…合格者の方にいろいろ質問しながら…整理したことをまとめようと思います。

ただ…僕の会社法の知識ですから…危なっかしいです(笑)

おかしい部分があれば…ご指摘下さい…(。ゝ∀・)ゞヨロシクゥ♪


まず…結論です。

●種類株主総会を要しないとする…会社法322条2項の定款の定めは登記事項になる
●種類株主総会を要しないとする…会社法199条4項の定款の定めは登記事項にならない



199条4項の定款の定めが登記事項にならないのは問題がないので…ここでは…「会社法322条2項の定款の定めは登記事項か?」について考えていきます。

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そもそも問題の所在は…今年3月に発出された先例にありました。

会社法の施行に伴う商業登記記録例について(依命通知)


この先例において…

「1.種類株主総会の決議を要しない事項株式の種類の追加をする場合においては,第一種優先株式の株主に損害を及ぼすおそれがあるときであっても,当該種類株主総会の決議を要しない。」


…を削る。


…と…法務省の登記記録例から削除しちゃたものだから…会社法322条2項の定款の定めは登記できないの?って話になっちゃうわけですが…

僕は…この先例自体を忘れてたので…昨日は…情けなかったです…ヾ(´゚Д゚`;)ゝ


ここで…この先例の趣旨が問題となるわけですが…先に…種類株主総会を要しないとする定款の定めについて…簡単にまとめておきます。

まずは…会社法322条です。

(ある種類の種類株主に損害を及ぼすおそれがある場合の種類株主総会)
第三百二十二条  種類株式発行会社が次に掲げる行為をする場合において、ある種類の株式の種類株主に損害を及ぼすおそれがあるときは、当該行為は、当該種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会(当該種類株主に係る株式の種類が二以上ある場合にあっては、当該二以上の株式の種類別に区分された種類株主を構成員とする各種類株主総会。以下この条において同じ。)の決議がなければ、その効力を生じないただし、当該種類株主総会において議決権を行使することができる種類株主が存しない場合は、この限りでない。
一  次に掲げる事項についての定款の変更(第百十一条第一項又は第二項に規定するものを除く。)
イ 株式の種類の追加
ロ 株式の内容の変更
ハ 発行可能株式総数又は発行可能種類株式総数の増加
二  株式の併合又は株式の分割
三  第百八十五条に規定する株式無償割当て
四  当該株式会社の株式を引き受ける者の募集(第二百二条第一項各号に掲げる事項を定めるものに限る。)
五  当該株式会社の新株予約権を引き受ける者の募集(第二百四十一条第一項各号に掲げる事項を定めるものに限る。)
六  第二百七十七条に規定する新株予約権無償割当て
七  合併
八  吸収分割
九  吸収分割による他の会社がその事業に関して有する権利義務の全部又は一部の承継
十  新設分割
十一  株式交換
十二  株式交換による他の株式会社の発行済株式全部の取得
十三  株式移転
2  種類株式発行会社は、ある種類の株式の内容として、前項の規定による種類株主総会の決議を要しない旨を定款で定めることができる。
3  第一項の規定は、前項の規定による定款の定めがある種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会については、適用しない。ただし、第一項第一号に規定する定款の変更(単元株式数についてのものを除く。)を行う場合は、この限りでない。
4  ある種類の株式の発行後に定款を変更して当該種類の株式について第二項の規定による定款の定めを設けようとするときは、当該種類の種類株主全員の同意を得なければならない。


条文が長いので…ややこしいですが…簡単に書くと…

「種類株式発行会社において,ある種類の株式の種類株主に損害を及ぼすおそれがあるときは,種類株主総会の特別決議が必要」だよ。

でも…「定款の定めで排除可能」だよ。

…ってことですが…この322条2項の「定款の定めで排除可能」の部分が…登記事項かどうか?って話です。

平成18年4月26日付け法務省民商1110号依命通知「商業登記記録例」の中では…この定款の定めが登記記録の中に紹介されていたのに…

平20.3.27民商1074依命通知の中で…その部分が削除されたから…あれ!?登記記録から消されちゃったよ…登記できないの?…ってなっちゃうわけですね…(゚Д゚;∂


この点…この部分については…このように解されているようです。


削除して当然。でも…322条2項が登記事項なのは変わりないよ。


ここでは…322条3項ただし書との絡みが問題となります。

条文を素直に読むとこうなります。(キーワードは「追加等」です)

●322条1項→「損害を及ぼすおそれがある株主の種類株主総会は必要だ」

でも…

●322条2項→「それは定款で排除可能だ」

だから…

●322条3項本文→「1項で種類株主総会は必要だ!って書いたけど…定款で排除してたら種類株主総会は不要だよね」

でも…

●322条3項ただし書→「1項1号に並んでいる事項(株式の種類の追加等)に関しては…定款で排除できないから…ちゃんと種類株主総会を開けよ

ところが…法務省の登記記録例の中には…

1 . 種類株主総会の決議を要しない事項株式の種類の追加をする場合においては、第一種優先株式の株主に損害を及ぼすおそれがあるときであっても、当該種類株主総会の決議を要しない

こんな感じで…登記記録を紹介してしまったんですね。


322条3項ただし書で…「1項1号の事項(株式の種類の追加等)にかかる定款変更についてはできない」って条文に書いてあるのに…それを登記記録の紹介にのせてしまった(笑)


だから…当然…削除。


つまり…株式の種類の追加等…322条1項1号に並ぶ事項については…当該種類株主総会の決議を不要とする定款の定めは…322条3項ただし書で無効。よって登記できない。で…登記記録から消します。

でも…322条1項1号に並ばない事項については…当該種類株主総会の決議を不要とする定款の定めは…有効。よって登記できる。で…登記事項。


なので…結論として…322条2項の定款の定めは…登記事項で問題がないと思います。

条文に書いてあるのに…法務省の登記記録例に322条1項1号の定めが登記されてしまった矛盾を削除しただけのことのようです。


この先例に関しては…他のブログでも扱われているので…リンクだけ貼っておきます。


なお…ここでは関係がないので…触れませんでしたが…

募集株式の発行等において…

★株主割り当て→損害を及ぼすおそれ→種類株主総会→定款で排除→登記事項

★第三者割当て→譲渡制限株式→種類株主総会→定款で排除→登記事項×

この流れは…要チェックですね。


以上です(`∀´)ノ彡


●「私的司法書士試験研究所」の記事
「会社法の施行に伴う商業登記記録例について」の一部改正について(依命通知)平成20年3月27日法務省民商第1074号)

●「Next-Stage」の記事
速報!商業登記記録例の改正(平20.3.27民商1074依命通知)

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※参考条文

(募集事項の決定)
第百九十九条  株式会社は、その発行する株式又はその処分する自己株式を引き受ける者の募集をしようとするときは、その都度、募集株式(当該募集に応じてこれらの株式の引受けの申込みをした者に対して割り当てる株式をいう。以下この節において同じ。)について次に掲げる事項を定めなければならない。
一  募集株式の数(種類株式発行会社にあっては、募集株式の種類及び数。以下この節において同じ。)
二  募集株式の払込金額(募集株式一株と引換えに払い込む金銭又は給付する金銭以外の財産の額をいう。以下この節において同じ。)又はその算定方法
三  金銭以外の財産を出資の目的とするときは、その旨並びに当該財産の内容及び価額
四  募集株式と引換えにする金銭の払込み又は前号の財産の給付の期日又はその期間
五  株式を発行するときは、増加する資本金及び資本準備金に関する事項
2  前項各号に掲げる事項(以下この節において「募集事項」という。)の決定は、株主総会の決議によらなければならない。
3  第一項第二号の払込金額が募集株式を引き受ける者に特に有利な金額である場合には、取締役は、前項の株主総会において、当該払込金額でその者の募集をすることを必要とする理由を説明しなければならない。
4  種類株式発行会社において、第一項第一号の募集株式の種類が譲渡制限株式であるときは、当該種類の株式に関する募集事項の決定は、当該種類の株式を引き受ける者の募集について当該種類の株式の種類株主を構成員とする種類株主総会の決議を要しない旨の定款の定めがある場合を除き、当該種類株主総会の決議がなければ、その効力を生じない。ただし、当該種類株主総会において議決権を行使することができる種類株主が存しない場合は、この限りでない。
5  募集事項は、第一項の募集ごとに、均等に定めなければならない。
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[ 2008/09/16 13:28 ] ポイント整理 | TB(-) | CM(-)
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Author:まらや

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